亜流が主流になりつつあるオカリナ界 [オカリナ雑感&How-to]
工房の製作者が自ら演奏する動画がそこそこWeb上にアップされている
オカリナを購入する際に、音色の好き嫌いはもちろんのこと、製作者=奏者の演奏姿勢(構え)、息の傾向から、そのオカリナのおおよその特徴が見て取れる
そこから自分のスタイル(元々の息質、演奏したい楽曲等)にマッチするのか・・ある程度判断は出来ると思われる
1番積極的にアップされているのは『××ターレ』であろう(まさにプロモーション)
ところで、この××ターレは火山氏の流れ(地域的にも)にあるオカリナだと思っている方も多いが、これは全く違う
××ターレの初代は音大出身、ファゴット奏者
火山氏の『唄うように息を入れる』、息の質、口中容積、喉の開き具合、肺までも音色に影響を与えるという哲学ではない
『2代目』が息の入れ方をこう説明していた・・『ろうそくの火を吹き消すように優しーく、ふうーっと』
とどのつまり『吹き込む』息なのだ
これは良い悪いではない
考え方の違いであろう
ただ、僕は『吹き込み系』のオカリナでは、どんなに音色が綺麗であろうとも、オカリナ的感情表現は難しいと考えている
ここが土音(洋介さん)やピエタ(丸山金造さん)と本質的に違うのだ
『唄うように』オカリナを演奏したいなら、土音やピエタを選ぶべきだ
火山氏の流れを汲むオカリナは、音色&響きに対する考え方が全く違うから
話しはちょっと逸れるが・・
××ターレ講師は圧倒的にクラシック転向もしくは平行者が多い
また、それを戦略としている(拡販&スター輩出)
あの大澤氏も最初に××ターレの門を叩いている
それに関して、どうのこうの言う立場でもない
ただ、オカリナは既存管楽器の代替楽器ではない!!
クラシック奏者の『逃げ場』でもない!!
どうも、オカリナビジネス(工房のシェア拡大)とクラシック奏者のサバイバル
両者の利害が一致しての動きになっているように思えるのだ(音大出身者が演奏家として食えない・・という現実もある)
音大+クラシック奏者を転向させ、講師(食える環境を創る)にすることにより、ファン&市場を拡大していく
これは、ドライに考えるのであれば、所謂、真っ当なマーケティング戦略の一つだ
だが、だが・・正直『荒らされている』感は拭えない
オカリナの 原点が薄れていくことに、危機感さえ覚える今日この頃だ
そういった意味では『ザ・オカリナ』、その原点を継承する『宗次郎』氏を超える奏者が未だに現れていない
原点ではなく『亜流が主流』になりつつあるオカリナ界
複雑な思いである
2021-02-17 20:17
コメント(0)
コメント 0