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火山氏の意思を継ぐオカリナ [工房系オカリナ]

先日「火山系オカリナの継承危機」について触れました

火山氏との師弟関係・・とかは置いておいて

現在、火山オカリナの意思をしっかりと感じ取れるオカリナ(工房)を2つピックアップしたいと思います。

先ずは「ピエタ」(丸山さん)ですね!
火山氏直系のオカリナであり「火山テイストをそのまま」を味わうという意味ではおすすめです

次は「Claytone」(板垣さん)です
火山系のエッセンスを十分汲みながらもオリジナリティが融合した「伝統的であり近代的でもある」良いとこ取りのオカリナです!(バリエーションも豊富で幅広いジャンルを演奏する方には特におすすめです)

この2工房の作品でぜひ、火山テイストを味わってみてください
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火山直系『ピエタ』オカリナの新たな『解』がここに在る! [工房系オカリナ]

皆さんは「ピエタ」オカリナをご存知でしょうか?オカリナ歴(5年以上)のある方は名前ぐらいは知っているかもしれません。

今は多くの研究熱心な工房が現れ、優れたオカリナを販売してくれているのでユーザーの選択肢もかなり広がっています。

10年以上前は本格的な活動をされている工房も少なく、その中にあって『火山直系』のピエタは間違いなくメインストリートに在りました。
しかし、時代の流れから「吹きやすさと安定感」が重視されるようになり、伝統的な『土笛の響き』を継承する工房は低迷していくことになります。

火山系のオカリナは丁寧な息コントロール(吹き込まない=裏息)をしつつ、太く大量の息を送り出す必要があります。また高音域の出し方も構え方や息の送り出し方にテクニックが必要でした。
この「一連の作法」は初心者にはかなりのハードルとなります。

火山系オカリナ(ピエタ、無有、谷)がオカリナユーザー拡大の推進力にならなかった理由はここに尽きると思います。

ただ、安定感を重視し過ぎるオカリナは「芳醇な響きと癒しの波動」を失う事になります。

そのバランスを各工房は研究&工夫し、独自のチューニングを施していくのです。

さて、本題のピエタに戻りますが創成期の形状は火山オカリナと瓜二つでした。そこから、ややシャープな筐体形状に変化していきますが、唄口はもちろん王道の『丸』型、吹き口の風導は『極太』です。この仕様を頑なに守り続けてきたのが「ピエタ」なのです。
『火山先生の流れを守り抜く』使命をピエタオカリナは負っていたのかも知れません。

ただ火山直系オカリナを指名するユーザーが減る一方となり、製作者は遂に『時代へ追従する変化』へ舵を切ります。

私はその『暗中模索時代』のオカリナを数台試しましたが、正直・・大きな不安を感じました。(詳細は述べません)

そこから2年ほど経たのでしょうか・・

今、ここに復活の狼煙を上げようとしている『ピエタ・エクセレント』AC管があります。

筐体のスタイルはよりシェープになっていますが仁清士をベースに表面には朱泥士を塗り込むという二層構造のためズシリと重みを感じます。

そして、焼成後にさくらチップで燻し蜜蝋で磨きをかけるという手間がかけられています。
この「エクセレントモデル」はオカリナハウス等で販売されている個体とは全く別モノとなります。

最新である私の個体は唄口がやや「ティアドロップ型」になっています。

これは本来の火山系の響きと高音部の出しやすさ+息コントロールのし易さを両立するためのギリギリのバランスだと思います。

私の個体は火山直系ピエタの①『土笛たる王道の音色と響き』そして②『洗練されたクリアさと高音部の伸び』、③『真っ直ぐの構えでも高音部が綺麗に出てくれるコントロール性の良さ』

この3ポイントに優れた近代的オカリナへと変貌を遂げています。

ただ、しっかりと丁寧で太い息を送り出す事は必須です。

火山系の伝統に近代ニーズを組み込んだピエタ・エクセレントモデルは『最善かつ最高』のオカリナとして再登場したと言っても過言ではないでしょう。

製作者:丸山さんの努力と探究心、勇気に感銘しました。
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鈴木先生の『草ひばり』オカリナの軽さとミニマルさに感銘! [工房系オカリナ]

過日のオカリナフェア(山野楽器本店)にて鈴木先生の新作オカリナ『草ひばり(AC管)』を試奏させて頂きました

オリジナルと漆塗りの2本を手にして感じたのは『圧倒的な軽さと小ぶりさ』です

見た目サイズはAC管と思えないほど愛らしいミニマルさ

あらためて『軽さ』は正義ですね!

とても手に馴染み易くハンドリングがしやすいので特に女性、手の小さい方におすすめです

音色は明るめで伸びやか、漆塗りの方がややソリッドでクリアな音色を奏でてくれました

とても吹き易くオールラウンド性を持った素晴らしいオカリナだと思います

鈴木先生のオカリナにまた新たな『名機』が誕生しました

オカリナフェアにてぜひ、試奏をしてみてほしいです
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音質と響きに全振りした『土心』オカリナ [工房系オカリナ]

皆様、ご無沙汰しておりますぅ
久しぶりの投稿になりますねー(⌒-⌒; )
現在はFacebookのコミュニティ「Ocarina  Cafe(オカリナ談話室)」https://www.facebook.com/groups/504411900932573/?ref=share_group_linkをメインに運営してますのでぜひ、こちらにも遊びに来てくださいね( ˶ˆ꒳ˆ˵ )

僕は2年前の引越しを機に手持ちオカリナの最期の断捨離を(もう何回目?)しています。今は最大保有していた時期の「1/10」以下になっているのかな?

ところで・・オカリナを様々な視点で分類すると「とことん安定化」と「音質と響きに全振り」というちょっと強引な区分もあるのかなと

手元に残ったオカリナは結果的に全て後者のタイプになっちゃたんだよね

「音質と響きに全振り」したオカリナって・・どれも息のコントロールがめちゃムズイ! 残念ながら初心者の方はちょっと吹きこなせないヤツ
しかしその表現力は圧倒的なんだよね

最たるモノとしてはやっぱし「土心(つちごごろ)」になるのかな
オカリナ奏者、宮村さんのサウンドを象徴するオカリナだよね!
宮村さんの演奏力&表現力が「土心」の潜在能力を全開にしたとも言える

「土心」は音程と響きを激しく(自由自在に)変化させることができるのが特徴なんだけど・・絶対音感と繊細な息圧制御力が必須なんだよね

ここを乗り越えることが出来れば『至高の表現力』を得ることができると思う

あくまでも僕の志向にあっているオカリナという事での(あらためて)紹介になります

現在の土心オカリナは宮村さんが1本1本丁寧にチェック&検証されたものを直販してますので安心して入手する事ができます

興味のある方は https://www.miyamuramasahiro.com/shop をチェックしてみてください

ちなみに僕はオカリナ奏者として宮村さんを1番リスペクトしてます!
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吟友工房の『アルジェント』モデル 計り知れぬポテンシャルと唯一性 [工房系オカリナ]

新年明けましておめでとうございます!

久し振りのブログ投稿となります



待ちに待った『ともちさん』のアルジェントモデルが到着してから・・1ヶ月以上経ってしまった


仕事に忙殺されてしまってレビューが遅くなってしまったことをお詫びします


さて、ともさんの「吟オカリナ」はこのアルジェントモデルで4本目(全てAC管)となる


僕も過去ブログに何度かアップしてきたが、現存のオカリナ作品に於いて『先進性と安定性+オリジナル性(+コスパ)』の観点から、既にトップクラスである(図抜けている)


近年の料理界や職人の世界は『弟子入りして何年も修行し、やっと独立』的な古典的師弟関係スタイルが良い意味で崩れつつある


ともちさんは決してオカリナ制作歴が長いわけではない


センス+探究心、努力によって「これだけの素晴らしい作品」を短期間でこの世にプロダクトできる才能は素晴らしい!


ある意味、オカリナ界の常識を覆す、近代的スタイルと言えよう


前置きが長くなってしまったが・・


このアルジェントモデル、万人向けのバランサーオカリナとは対極にある、『振り切った』オカリナであることを最初に言っておく


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このオカリナは間違いなく『人を選ぶ』


僕のイメージだが、近い+比較すべき作品(AC管)は①亜音プレリュード、②ティアーモ・黒陶ソロモデル(大沢選定)<廃番>、③ヨシツカ、④子雷フォルテ・・となる


ある意味、パワー&ソロ系に分類されるわけだが、単にボリュームと音の前進力を稼ぐだけの作品ではない


特徴的なのはとてつもなく『分厚い内面』だ


一般的なAC管内面の5倍?以上の肉厚感覚である


全体サイズもカナリ大きいのだが、瓦焼き焼成のため「想像以上に軽い」


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そうは言っても『ティアーモ・黒陶モデル』より、100グラムほど重い(アルジェントは約400グラム)


さて、この内面の驚愕的厚みは、ストレートに深い響きへと変換されていく


『肉厚+大きさ+焼成の質』が豊かな倍音を生み、味わい深くかつパワフルな音色を押し出していくのだ


息圧と息量は感覚的には『ティアーモ・黒陶ソロ』と『子雷フォルテ』の中間だろうか


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当然だが中途半端な息圧では、このアルジェントは『鳴ってくれない』し、とても味気ないない音色になってしまう


さて、その響きの質であるが・・音に明確な芯が存在するが意外にも『すっきり+キレイめ』系だ


少なくとも『和的』ではない


音の濃密さは『亜音プレリュード』と同等であり、アルジェントの方がやや音色が明るめである


響きの感覚(倍音を強く感じられる)は、アルジェントも十分スゴイのだが『ヨシツカ』が突き抜け過ぎか?


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パワー系+安定系オカリナは一般的に「表現力が乏しい」とされているが、アルジェントはしっかりと息圧をかけての『豊かな表現力+コントロール性』を見事に両立している


さて、烏滸がましいがいきなりの総合的評価である


この管の価値は「安定した強い息圧+技術力」ないと引き出すことが出来ない


そういった意味ではフルートやトランペット等の管楽器経験者が有利ではある


しかし、単なるパワー系の息を吹き込むだけでは「響き」をこれまた引き出せない


つまり、腹の底から強烈な「裏息」を安定的に送りこむ必要があるのだ


それが可能であれば(奏者として)、この世で唯一の「パワーと響き、そして表現力」を両立したオカリナとなる


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具体的なイメージで現すと、亜音プレリュードと子雷フォルテのいいとこ取り、というか両オカリナの持ちうる特性がブラッシュアップ+融合された最強モデルということである


誰にでも薦められるオカリナではない


この計り知れぬポテンシャルを持った孤高の存在・・『アルジェント』


あなた次第では『オカリナのストラディバリウス』へと昇華させることが出来る・・かもしれない


僕はそうしたい!!

そしてこの作品に出会えたこと・・感謝しかない



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君塚さんの「Kimi no オカリナ」はディテールも音色も超絶美人だった! [工房系オカリナ]

君塚さんが鈴木先生(ひぐらしオカリナ)に師事されてオカリナ製作を始められたという情報をSNSで知った。フルート&オカリナプロ奏者である君塚さんと鈴木先生が長年培われてきた製作ノウハウがどのようにコラボレーションするかがとても楽しみだった。


オカリナ界では良く著名演奏家のネーミングモデルが販売される。しかし「演奏家が自ら土に触れて製作」したハンドメイド作品では全くない。残念ながらそれらは商業主義優先+ブランディング販売のよくあるパターンに過ぎない。


この「Kimi  no オカリナ」は君塚さんが鈴木先生の下で、真剣にオカリナ製作を学び&実践された「正真正銘」のコラボレート&ハンドメイドオカリナであることを強調しておこう。


巷で流通している「奏者ネーミングオカリナ」とは全く「性質」が違うのである。


プロ演奏家としての経験値を自らの楽器に『還元&反映=製作』するというのは、ある意味理想形ではないだろうか。


さて、本題である「Kimi  no オカリナ」のファーストインプレッションである。

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いつもの僕であればまずは「音質」から語るべきところなのだが・・本オカリナは「ディテールと漆塗り」の美しさがとにかく際立っている。所謂『超絶美人』なオカリナなのだ。一眼見た瞬間「側に置きたい!」衝動に駆られ、試奏もせずにお持ち帰りしそうになった自分に驚いた。

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鈴木先生の「ひぐらしオカリナ」は数本持っており、その特徴はある程度理解してはいる。本オカリナを両手でポジションを取った瞬間に「女性の細やかさ」が感じられた。トーンホールの大きさや位置、全体形状が手の小さい女性の方でもハンドリングがしやすくなっている。かといって男性が手に取っても問題は全くない。漆塗りの質感も相まって、とにかく手に良く馴染むオカリナだ。

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さていよいよ「音質&音色」である。

鈴木先生に師事をされ、製作されたオカリナではあるので音色の特徴は大きな括りでは同傾向にある。


本オカリナ&ひぐらしオカリナも音色を決める大きなポイントでもあるのが歌口の形状とエッジの精度だ。両オカリナの歌口形状は『やや楕円に近い丸型』である。この形状は『火山系』の特徴でもあり、今では少数派になりつつある。(現在はピエタが直系)

このタイプは「土」の素朴さをストレートに反映する柔らかく丸い音色が特徴だ。しかし、息の入れ方や奏法にテクニックが必須であり本来は演奏難易度が高い。


ひぐらしオカリナもそうだが、本オカリナは土の香りをしっかりと保ちながらも、万人が吹きやすい工夫がなされている。優しい息を入れてあげるのは基本だが、テクニカルなことを意識することなく低音から高音まで無理なくクリアな音が出せる。

特に高音部は真っ直ぐな構えでも息遣いをちょっと注意するだけでとてもクリア&心地よく響いてくれる。


僕が入手した『漆AC』は『墨モデル』と比べると音の輪郭がより明確であり、柔らかさの中に煌びやかさが存在する。とにかく心地良い音色だ。まさに「和洋折衷の良いとこどり」だ。

「墨モデル」はより素朴な土の音色を持っており、和的なテイストを好まれる方はこちらを選ぶと良いだろう。

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あと、重要なポイントを一つ!火山系オカリナの特徴でもあるが本オカリナも『裏息』=「喉奥を広げ暖かい息を優しく押し出す(唄うように)」を駆使することにより劇的な響きの広がりと表現力が生まれる。なので『Kimi no オカリナ』は上級者&プロの方から初心者の方までオールラウンドに活用出来るAC管である。


漆塗りの本オカリナは飾って置いても心が浮き浮きする。吹けば応用力抜群のオールラウンドオカリナだ。

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嫌らしい言い方かもしれないが『超コスパ』+『性能』を併せ持った素晴らしいオカリナである。


もちろんだが、自信を持って誰にでもおすすめ出来るAC管だ!


君塚さんの努力と鈴木先生のノウハウが結実した素晴らしい作品でした。


おめでとうございます  &ありがとうございました(^o^)


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火山系オカリナの停滞に思う [工房系オカリナ]

僕がオカリナという楽器に出会ってから15年ほど経つが、工房系のオカリナは凄まじく進化を遂げたと思っている

構造的な問題で音が出ない個体は今は殆ど無いと言って良いだろう


多くの工房は「吹きやすさと、音色&響きのバランス」を上手くとっていると思う


また、新興の工房は後発なりの深い研究が為されており、先進的でグッドバランスなオカリナをプロダクトしてくれている


そういった意味ではオカリナの未来は決して暗いものでは無い


安定感があり、老若男女が吹きやすいオカリナは間違いなく増えてきた


僕が憂慮しているのは、オカリナの歴史を作り上げてきた火山直系工房とアケタの停滞である


「オカリナの原点を踏襲」するという使命とプライドが進化することを拒んでしまったのかも知れない


「オカリナ本来の音色と響きを守る」という行為は、時代の変化とは逆行することでもある


結果的に「難解なオカリナ、吹きにくいオカリナ」というレッテルが貼られてしまっている


残念ながら「火山系オカリナ」の「響きの特性」をしっかりと引き出して演奏できる方が激減してしまっている状況だ


また「火山系オカリナ」をメインで演奏するプレーヤーは無いに等しい


確かに「火山系」は初心者では操るのが難しい


それでも個人的には、いやオカリナ界として「守らなければならない音色と響き」なのだ


オカリナファンが「古くて新しいオカリナの価値観」に気づいて頂けることを願っている

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オカリーナ工房『土音』の真っ直ぐな歩み [工房系オカリナ]

火山氏の直系オカリナといえば、今ではピエタ(丸山氏)のみである。

直系ではないが、火山オマージュ系のオカリナもそこそこ存在はする。

その中でも比較的新しい工房ではあるが、洋介氏のオカリーナ工房「土音」は注目に値する。
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オカリナファンには既に知られた存在だとは思うが、土音オカリナは火山系(宗次郎氏からも学ばれている)のテイストを踏襲ながら常に進化し続けている。

もちろんオカリナ自体の進化もあるのだが、新しい工房の運営スタイルもオカリナ界に一石を投じているように思える。

クラウドファンディングの手法しかり、マーケティング戦略要素を強く感じるのだ。

ビジネスマンとしての経験値と音楽活動で得られた知見がうまく重なりあっていると思う。

料理の世界もそうだが、何年もの下積みをして・・みたいなオールドスタイルが崩壊し始め、経験値では無い感性ベースのアウトプットが評価を得ていたりする。

歴史や伝統も確かに素晴らしいが、それにあぐらをかきはじめたら・・衰退のみだ。

歴史はまだ浅くとも探究心と弛まぬ努力、感性があれば、オマージュ作品は確実に本家超えしていくことだろう。

クレイトン(土音)オカリナは間違いなく、その道を真っ直ぐに歩まれていると思われる。

山野楽器のオカリナフェアで、その進化を体感して欲しい。

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『松本寿和』師匠(無有オカリナ)の思い出(1) [工房系オカリナ]

『松本寿和』師匠(と呼ばせて頂きます)が旅立たれて1年半ほど経つのでしょうか

『寿和』師匠は言わずもがな、火山先生の3弟子(師匠、谷さん、野村さん「宗次郎」)の1人であり、1番弟子でもありました

師匠の旅立ちのショックと後悔で、僕はオカリナを見ること、触る事さえしばらく出来ませんでした

今、ようやく師匠との思い出を語れる・・そんなタイミングなんですね

僕と『寿和』師匠との出会いは9~10年ほど前になります

元々僕は無有(ヒーリング)オカリナのファンであり、ある方のご紹介で群馬県太田市の工房にお邪魔した事がきっかけでした
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その時、師匠はわざわざ車で僕を迎えに来てくれて、なんか嬉しかったな~

無有工房は駅から車で10分ほどのところにあり、その仕事場は、なんか温かみがあって、そして知的な空間でした
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『寿和』師匠はオカリナ界では異色の経歴で、大学を出てNHK(技術系)に入局されてます

安定したサラリーマン生活を投げ打って、火山先生に師事されたわけです

僕はたまたま民放テレビ局の出身で、父親もNHKの報道記者だった事もあり

『寿和』師匠とは、テレビ局時代の話しで大いに盛り上がりました

そんな背景もあり、僕に親近感持ってくれたのかも知れません

いつのまにか月に2〜3回は『寿和』師匠の工房を訪ね、レッスンを含め、様々なオカリナの知識、火山先生との修行時代、業界の変遷等の深いお話しを聞く関係性を持たせて頂けたのです

ところで・・僕は根っからのビジネスマン

感情的なタイプの人よりも、クールで理論的な人の方が相性が良かったりします

しかし『寿和』師匠は決してクール一点張りでは無く、人間的な温かみのある方で、一言で言うと『面倒見の良い、心優しい人』でした

でも、言葉は知的かつ理論的
(そういった意味ではオカリナ界では孤高の存在でした)

この方だったら師事したい! 
その思いが日に日に強くなり・・

そして、その思いを伝える日が遂に来たのです

師匠はその言葉をあっさり受け止めてくれて『じゃあ、オカリナ製作の基本から焼成までの一連の流れを一から経験してみよう!』とニコッと笑いながら言ってくれたのです
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その時は、本当に嬉しかった!!

でも・・、その後、結果的に苦しい葛藤の日々が・・

続きは、また次の機会に!

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『宮村氏』の唯一無二サウンド=『土心オカリナ』 [工房系オカリナ]

待ちに待った『土心 AC管』がオカリナ奏者の宮村氏から届いた
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宮村氏=<音色×響き>=土心オカリナ・・と言っても過言では無いだろう

実は土心のACはこれが3本目となる(保有したのは)
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最初期の個体、5年ほど前の個体、宮村氏からの最新だ

オカ友さんからお借りした個体も含めると6-7本は体験したことになるが、一言で言うと・・「個体差がとても大きく、当たり管に出会うのがとても難しい」オカリナだった

当たり管だと唯一無二!
哀愁たっぷりの超絶的音色と響きを発する

『宮村氏=土心オカリナ』のイメージが明確化するにつれて、土心オカリナの安定感も増していったように思える

土心オカリナの特性&素晴らしさを余す事なくパフォーマンスする宮村氏の演奏

製作者と演奏者の信頼関係と探究心が土心オカリナに反映されていったのだろう

現在『土心オカリナ』は宮村氏の手を経て、届けられるようになっている

供給が長らく止まっていた時期もあり、ファンにとっては喜ばしいことである

ところで・・
僕は宮村氏を『唯一無二』の奏者だと思っている

テクニカルを超越した「オカリナ本来の音色と響き」で人の心のを捉え、魂を癒してくれるのが宮村氏のサウンドだ

一音を聞けば、宮村氏の演奏だと直ぐに分かる

日本、いや世界に於いても貴重な存在である

さて、その宮村氏のサウンドの骨格である土心だが、AC管は特に扱いが難しい

最新の土心ACは僕にとっては良い意味で洗練されていたので・・自分の息コントロールで低音から高音までストレス無く響かせる事が出来た

宮村氏の演奏は情感に溢れている

それだけ土心は唄えるオカリナなのだが、息の微細な表情に敏感に反応していく(裏息マストだ!)

自分の息質一つで音色の表情を変化させる事が可能であり、ピッチベンドも自在だ

裏を返せば、力量の無い奏者が扱うと、とてつもなく不安定なサウンドになってしまうという事である

日本に現存するオカリナではこの『土心』が間違いなく「表現力No.1」であり、追随を許さないだろう
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難易度はかなり高いが、手名付ける事が出来れば最高の『魂を揺さぶる』オカリナとなるはずである

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