「土心」オカリナ 底知れぬ表現力と唯一性 [工房系オカリナ]

このところ・・・ずーっと「土心」オカリナ(AC)を
探求している。

あらためて感じるのは、過去に経験してきた個体とは
全体クオリティ、特性共にかなり違うと言うことだ。

形状、色目、表面磨き処理から、大分のプロ奏者「M」さんが
ステージ時に使われているAC管と同タイプと思われる。
(ある意味、別モノ)

1.jpg

「M」さんの演奏動画で高音時の構えと音色を何度か
確認してみたが・・・

明らかに「この」個体の方が高音も出しやすく、クリア
で音抜けも良さそう

この「土心」・・・巷では(特にAC管は)<哀愁感>
溢れる音色が特徴とされてはいる・・・しかし

それは個体差による「ハスキー」さ(過去の市販品)の
イメージというか、実態が大いに影響していると僕は
感じている。

プロ奏者「M」さんの音色を聴いて分るように、本来
(素性)の「土心」の音色はハスキーベースではなく、
全般的にクリアで、かつ明快感さえある。

そのことも踏まえて・・・僕が感じる「土心」の最大の
特性は・・・

とにかく、「息質に対してストレートに反応、表現」して
くれるということだ

自分が表現したい音色と響きを、<裏息>で変幻自在に
コントロールできてしまう特性!

ポルタメント、ビブラートのかかり具合も強烈

息圧変化での音程上げ下げ幅もかなり広い

演奏者の意志を確実に受け止め、見事なまでに追従してくれる

3.jpg

哀愁感たっぷりのメロウな響き・・・」はもちろんのこと、

「透明感を前面にフィーチャー・・・」することも可能

<対極の表現>をさらりとこなしてしまう「底知れぬ表現力」
・・・としか言いようが無い

この「土心」には奏者の意志と魂を確実に宿らすことが
できるのだ

しかし裏を返すと・・・

演奏者に基礎技術(=オカリナの個体特性を把握して、それを
自分の演奏に還元できるレベル)+卓越した「裏息コントロール
力=表現力」が備わっていなければ、特徴&良点を引き出せない
ばかりか・・・

「土心」をただの「気むずかしい」オカリナと化してしまう
可能性が高い


あらためて・・・

これほど、人の心を揺さぶる「引き出し=表現幅」を持った
オカリナはこの世に存在しない=唯一無二であると僕は
確信した。

今や「土心」は僕のオカリナライフに欠くことのできない・・・
「宝もの」のような存在


「土心オカリナ」・・・その魅力に触れるには、かなりの
「過程=修練」が必要となる

安易な気持ちで手を出せる「オカリナ」では全く無い

それ故に、「土心と意志が一体化」したときの感激は
一入(ひとしお)なのだ・・・。
コメント(5) 
共通テーマ:音楽
ルミガン
ラシックス